三重県伊賀市にある『野天もくもくの湯』を訪問した。竹林に囲まれた露天風呂と、生源泉のぬる湯が特徴の温泉施設である。規模はコンパクトながら露天風呂の空間演出が印象的で、特に木の葉隠れの湯は、伊賀という土地ならではの雰囲気を感じさせる風呂となっている。
なお、同じ三重県伊賀市にある『伊賀の国 大山田温泉 さるびの』という日帰り温泉施設も訪問しており、訪問記事はこちらから。
施設情報 #
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 野天もくもくの湯 |
| 所在地 | 三重県伊賀市西湯舟3609 |
| 入浴料 | 950円 |
| 泉質 | ナトリウム塩化物泉 |
| 営業時間 | 13:00~21:00 |
| 公式サイト | https://www.moku-moku.com/farm/onsen.html |
浴場と温泉の特徴 #
『野天もくもくの湯』は、内湯1つと露天風呂3つを備えた温泉施設である。泉質はナトリウム塩化物泉で、源泉の色は日によって変わるらしい。規模としては決して大きくはないが、露天風呂の完成度は非常に高い。

特に印象的だったのは、生源泉の露天風呂だ。湯はぬるめで、長時間ゆっくりと浸かることができる。肌あたりは柔らかく、湯上がりにはしっとりとした感触が残る。刺激の強さで印象づけるタイプではなく、じっくりと身体に作用する温泉である。

露天風呂のひとつ、木の葉隠れの湯は、この施設を象徴する存在と言える。岩造りの湯船は三方を竹やぶに囲まれており、視界は意図的に遮られている。
一般的な露天風呂は開放感を重視して整備されることが多いが、ここでは逆に、あえて閉じられた空間を作り出している。
この構成により、野天という言葉が単なる屋外風呂ではなく、自然の中に身を潜めるような感覚を伴うものとして体験できる。竹林に囲まれた静かな空間は、伊賀の地のイメージとも重なり、まるで忍者の隠れ湯のような趣を感じさせる。
露天風呂には生姜湯も用意されており、生源泉とは異なる刺激を楽しめた。なお、月ごとに温泉に入れるものは変わるらしく、レモンの湯もあるらしい。
館内施設 #
温泉は満足できた一方で、施設規模にはやや制約がある。温泉はリゾート施設の一部として存在しているためか、浴場建物自体はそれほど広くない。休憩スペースも限定的で、待合スペースのような印象を受けた。
館内では湯上り後の飲料も受付で売られていたが、休憩スペースが狭いため落ち着いて飲むことが出来ないなと感じ、飲料は飲まずに後にしたほどだ。ゆったりと長時間滞在するというよりは、入浴そのものを目的とした施設という印象を受けた。
しかし、生源泉の質と露天風呂の空間演出は優れており、特に木の葉隠れの湯は、伊賀という土地ならではの個性を感じさせた。温泉そのものの魅力を味わいたい人にとって、訪れる価値のある一湯である。
まとめ #
野天もくもくの湯は、規模こそ大きくないものの、露天風呂の完成度が高い温泉施設である。特に、生源泉のぬる湯と竹林に囲まれた木の葉隠れの湯は、この温泉の大きな魅力と言えるだろう。
休憩スペースなど施設面はややコンパクトだが、静かな環境の中で温泉そのものをゆっくり味わえる一湯である。