松阪温泉レポート|庭園と木造建築が印象に残る一湯 #
三重県松阪市にある松阪温泉は、庭園と木造建築の雰囲気が強く印象に残る温泉施設である。派手さはないが、空間そのものの心地よさで満足させてくるタイプの場所だ。短時間の入浴でも体の芯まで温まり、途中で休憩を挟みたくなるほどの温まり方を見せる。
施設情報 #
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 松阪温泉 熊野の郷 |
| 所在地 | 三重県松阪市中万町2074-1 |
| 料金 | 930円 |
| 泉質 | ナトリウムー塩化物泉 |
| 浴槽 | 内湯複数、露天風呂複数、源泉風呂、サウナ、水風呂 |
| 営業時間 | 平日・土:10:00~24:00 日祝:7:30~10:00(朝風呂)、10:00~24:00 |
| 公式サイト | https://www.kumano-no-sato.com/matsusaka/ |
浴場と温泉の特徴 #

遊び心のある浴場構成 #
浴場はバリエーションが豊富で、ひと通り回るだけでも楽しい構成になっている。
- 岩をくり抜いた岩風呂
- アヒルが大量に浮かぶ露天風呂
- 源泉風呂
加えて、サウナや水風呂、ジェットバスも揃い、設備面はかなり充実している。純粋な温泉施設というより、スーパー銭湯的な快適さも併せ持つ。
温泉分析表 #

泉質はナトリウムー塩化物泉。源泉風呂ではわずかに独特の匂いがある。強い主張はないが、じんわりと体に効いてくるタイプの湯で、入浴後の保温力が高い。源泉温度は28.1℃で低めのため過失している。源泉名は「松坂温泉 熊野の郷」であり、施設名と同じである。湯船の色は無色透明であった。pHは8.3と弱アルカリ性である。湧出量は11.6 L/minと低い。


温泉の利用形態としては、加温有り・加水有り・消毒有りである。飲用することは出来ない。
館内施設 #
木造建築と庭園の落ち着き #
館内は木造で、天井の梁が目を引く。湯に浸かりながらぼんやり眺めていると、自然と気持ちが落ち着いてくる。庭園の造りもよく、単に入浴するだけでなく、空間に身を置く時間そのものが心地よい。
水の流れる食事処と夜鳴きそば #

館内の食事処も印象に残る。水(あるいは温泉水)が流れる意匠になっていて、小さな庭園のような雰囲気をつくっている。こうした空間に引かれて、そのまま入店した。

テーブルからは、食事処内を流れる水を眺めることが出来る。
メニューには夜鳴きそばがあり、風呂上がりに軽く一杯という流れにちょうどいい。
食事処で残念だったのが、かなり食事が来るのを待ったことだ。20分くらいは待っただろうか。この手の入浴施設内の食事処だとすぐ食事が来るイメージだったので、まだかまだかとそわそわした。

夜鳴きそばが到着したら、期待以上で、待ち時間が気にならなかった。480円という価格と、夜鳴きそばという名称から、簡素なラーメンが来ると思ったら、意外にも普通のラーメン以上のボリュームがあり、良い意味で期待を裏切られた。具はチャーシューともやしのみであり、流石にこの値段では様々な具の種類は無いが、もやしはボリュームが多く、チャーシューも3枚も添えられており、食べ応えがあった。夜鳴きそばというと、ドーミーインで無償で提供される、ハーフサイズの中華そばをイメージしていた。
夜の利用者層 #
20時頃の訪問では、家族連れや若者が多め。サウナや水風呂を中心に回している利用者が目立つ。設備の充実度から見ても、日常使いの温浴施設としての側面が強い。
風呂上がりの定番 #

風呂上がりには、紙のフタにビニールがついた昔ながらの瓶牛乳。瓶入り牛乳は各地の温泉・銭湯で見掛けるが、どれもキャップ形式で、紙のフタが付いているのは非常に珍しい。こういう細部が、温泉に来たという感覚をしっかり締めてくれる。

瓶入り牛乳の自動販売機のそばには、写真入りのフタの開け方が掲示されていた。紙のフタなんて大人でも珍しく感じるため、子供には分からないだろう。説明資料が掲示されるのも納得である。
まとめ #
雰囲気の良さと設備の充実がバランスよくまとまった施設。庭園と木造建築の空気感の中で、しっかり温まる湯と多彩な浴場を楽しめる。温泉らしさと日常使いのしやすさを両立した一湯。