メインコンテンツへスキップ

モダンな海辺のリゾート温泉地——皆生温泉(鳥取県米子市)

鳥取県米子市にある皆生温泉(かいけおんせん)は、山陰地方を代表する海辺の温泉地のひとつである。筆者はJR山陰本線を青春18きっぷで旅行していた際に、米子駅で降り、徒歩で皆生温泉まで向かった。皆生温泉の中では、『皆生グランドホテル天水』に日帰り入浴で立ち寄った。

海の見える眺望と無色透明の湯 #

宿の雰囲気は高級感があり、ロビーや共用部の設えからして洗練されていた。入浴した温泉は無色透明で、湯あたりしにくそうなやわらかい印象の湯だった。特に印象的だったのは、海が見える露天風呂からの眺望。目の前に広がる日本海と空の景色が、非日常感を演出してくれた。

泉質は塩化物泉であり、俗に言う塩の湯である。この泉質は、そう珍しいものではないが、入浴後も身体が良く温まる泉質として、知られている。筆者も好きな泉質の1つである。皆生海岸から日本海を望み、ゆっくりと浸かることで、旅路の身体が非常に温まった覚えがある。

トライアスロン発祥の地としての文化 #

皆生温泉は、実は日本におけるトライアスロン発祥の地でもある。温泉街の中にはその歴史を示す案内看板もあり、単なる観光地としてだけでなく、スポーツ文化との結びつきもある土地だという印象を受けた。今でも定期的にトライアスロン競技が実施されているようである。

温泉街は海水浴リゾート型 #

温泉街全体の雰囲気は、いわゆる和風の小旅館が連なる昔ながらの温泉街とは少し異なり、モダンな大型温泉宿が海沿いに並ぶ、開放感あるリゾート型の構成。夏場は海水浴客で賑わうであろうことが容易に想像できる。

周辺には食事処や居酒屋も多く、温泉+食事の組み合わせも楽しめる地域性がある。筆者は『ラーメンいちばん』でラーメンを食し、海辺の温泉街らしい気楽なグルメ体験を楽しんだ。

皆生温泉は、モダンで開放感のある“海辺のリゾート温泉地”。高級感と気軽さのバランスが取れており、夏は海と温泉の両方を満喫したくなるような場所だった。

周辺の観光地 #

皆生温泉から北西に向かうと、米子空港の先に、境港市がある。ここは水木しげるの出身地として有名であり、『水木しげる記念館』や『水木しげるロード』がある。皆生温泉周辺で刊行するのであれば、ぜひお勧めの場所であろう。