静岡県熱海市にある熱海温泉(あたみおんせん)。筆者が初めて訪れたのは、約10年前に、青春18きっぷを使った東海道本線の旅路である。ふと立ち寄ったのが熱海だった。温泉地としての名前は知っていたが、訪れたのはこのときが初めてだった。
駅を降りて驚いた、観光地としての熱海 #
当時の自分は、まだ「温泉街」とはどういうものかをよく知らなかった。だからこそ、熱海駅を降りた瞬間に感じた賑わい、人の多さ、整備された観光地の雰囲気にはとにかく驚いたのを覚えている。特に印象的だったのは、駅前にある無料の足湯。旅人や観光客がぎゅうぎゅうに集まって、足を浸けている様子を見て、「これが温泉地なんだ」としみじみ感じた。
足湯で癒す旅の疲れ #
熱海に立ち寄ったのは、列車の待ち時間の合間だった。18きっぷの旅では、乗り換えの間に少しだけ町を歩く、そんな短い滞在がよくある。このときの熱海もそうだった。駅前の足湯・家康の湯で少しだけ温泉気分を味わった。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、色は無色透明である。
ただし、熱海は旅の途中で立ち寄っただけのため、宿泊はもちろん、日帰り温泉にも入っていない。正直に言えば、当時はまだ温泉そのものにはあまり興味がなかったのだ。
今だからこそ、ちゃんと温泉に浸かりたい #
あれから時が経ち、今では温泉の良さも少しずつ分かってきた。静かな湯船に浸かって、身体を休める時間の贅沢さ。もし今もう一度熱海を訪れるなら、あのときできなかった「温泉にきちんと浸かる」ことをしたい。
残念なのは、有名な日帰り温泉施設『日航亭・大湯』がすでに閉館してしまったこと。あのときは存在すら知らなかったけれど、今ならぜひ訪れてみたかった場所だ。温泉とともに、町の風景も少しずつ変わっていく。だからこそ、今この瞬間の熱海を体験しに、また訪れてみたくなる。
あの足湯のぬくもりは、10年経ってもなんとなく記憶に残っている。
なお、同じ静岡県にある修善寺温泉(しゅぜんじおんせん)、土肥温泉(といおんせん)、仙石原温泉(せんごくはらおんせん)も訪問しており、訪問記事はこちらから。